2025年02月インプット振り返り
今月から育休の復職を念頭に少しずつPCに向かう時間を確保し始めたので、インプットの総量は少し減りました。また、育児や家事などでまとまった時間が取りにくく、また自分としても以前ほど集中力が持続しないと感じるので、働いていた頃の水準に徐々に戻していきたいところ。
本
今月の読書量は12冊ほどでした。今月は主にファイナンス系の勉強と、ピーター・ティールに関する著作に重点を置きました。
- ファイナンス思考――日本企業を蝕む病と、再生の戦略論
- 世界秩序が変わるとき
- オードリー・タン 私はこう思考する
- 増補改訂版 道具としてのファイナンス
- HARD THINGS 答えがない難問と困難にきみはどう立ち向かうか
- 「知識ゼロ」の人のための 超ざっくり分かるファイナンス
- ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか
- 会計の世界史: イタリア、イギリス、アメリカ-500年の物語
- ピーター・ティール 世界を手にした「反逆の起業家」の野望
- 0歳からの ニューヨーク流 おうちでできるモンテッソーリ教育
- パパは脳研究者〜子どもを育てる脳科学〜
- 22世紀の資本主義 やがてお金は絶滅する
- (途中)教養としての「金融&ファイナンス」大全
現実世界を捉える方法として物理法則や原子といった概念があるように、ビジネスや会社においてそれに対応するものとして会計及びファイナンスの仕組みがあったり、取引の単位はお金だと考えることができます。このあたりの基本原理を身につけないことには、そこから発展した現代の国家と社会を取り巻く経済、会社組織の経済活動、スタートアップによる起業とその成長の過程をきちんと理解できないと思い、改めて基礎から勉強し直しています。卑近な例でいえばスタートアップがIPOでExitするというときに、上場時の時価総額とは何を表していて企業価値はどのようにして計算されるのか、何のために上場してそれを維持するとはどういう意味を持つのかなど、改めて考えるとわかっていないことが実は多かったりします。一般にスタートアップで働く従業員であればCXOや経営層がやってくれているからこそ自分は自分のタスクに集中するという分業的な考え方もアリとはいえ、スタートアップが成功するために社員全員がHigh Alignment, High Autonomyな状態を目指すうちのような社風のなかでは、一定の知識は抑えておいて周囲と認識が合わせられるようにしておくべきだと思っています。
また、今月はピーター・ティールに関して色々と調べました。もともとはOff Topicsのピーター・ティール回を去年くらいに聴いていてなんとなく気にはなっていたトピックだったのですが、著書「Zero to One」を読んだ派生で、彼の経歴や価値観、また過去のトランプ支持といった最近の話題を含めて興味が湧いたので、数冊ほど本を読んでポッドキャストも聴き直しました。新自由主義やグローバル化が変わるかもしれない昨今の情勢の中で、イノベーションが加速していくために政府の規制や国家間の関係はどうあるべきなのかなど自分の中でもまだ考えがまとまりきっていないですが、ピーター・ティールの考えは一つの選択肢としてコントラリアンながらも参考になりました。
Podcast/YouTube
最近はPodcastに若干飽きたところもあって、PIVOT、ReHacQ、TBS CROSS DIG with BloombergなどのYouTubeのビジネス系チャンネルをよく見たり聴いたりしています。
特に印象に残っているのはDinii創業者の一連の動画コンテンツ。こうして様々な番組でのインタビューがあることで、Diniiのビジネスモデルから資金調達や今後の戦略、創業者自身の人となりや考え方などを一次ソースとして知ることができるので良いですね。
- ダイニーは外食産業の“救世主”になれるか/『「1塁打」を狙う日本のVCに、存在価値はあるのだろうか?』 の裏話/時価総額10兆円企業の共通点/日本のスタートアップを巡る負の循環【NEO ISSUE】
- 【80億調達でも全然足りない?】1回目の起業で大きな事業をするコツをダイニー社長に聞いてみた
- 【外食産業革命】信用創造で変わる業界常識 /50年先の飲食を担うインフラ/ 外食×Fintech /モバイルオーダー
- グローバル投資家から大型調達したダイニーに聞く「世界市場を狙うコンパウンドスタートアップ戦略」とは
ウェブ記事
カードゲームの審判はプレイヤーのプレイミスにどこまで寛容であるべきかという記事であり、そもそもルールは誰のためにあってどう運用されるべきなのかという問題提起として非常に興味深かったです。私はこの記事に書かれている意見に概ね賛成ではありますが、一方で反論として出てくるような勝ち負けが関わる状態での競技性や公平性などの意見も理解できます。これはゲームに限らず人間社会全体においても言える話でもあり、例えばLUUPの昨今の問題においても「交通ルールを守っていないほうが全面的に悪い、だから対象をキツく糾弾しても良い」「ルールは決まっているのだから守って当たり前」といった方向に発展しがちで、また人々の価値観や国民性に強く依存するところがあり、共通認識を合わせることが難しく感じます。